①松栄堂のはじまり
松栄堂の創業は今から300年ほど前。丹波篠山の里長であった畑六左衞門守吉が、「笹屋」の暖簾をあげました。御所の主水職(もんどのつかさ)を勤めた3代目のころ、「松栄堂」として本格的に香づくりに携わったそうです。以来現在まで、伝統の香りを継承しつつ、先進技術の練磨開発に励み、今では世界各国に日本の香りをお届けしておられます。現在、店舗数は全国13店舗、コロラド州ボルダーには米国松栄堂があります。
②お香×松栄堂はマンガでも読める!
300年の歴史をもつ松栄堂。お香についていざ知ろうとするとハードルが高いイメージがありませんか?そんな時にお勧めなのがこちら。マンガで読める「大研究!お香のすべて」。こちら監修は松栄堂になっています。
松栄堂HP(まんが『大研究!お香のすべて』):
https://www.shoyeido.co.jp/topics/2013/04/post-384.html
①伝統と革新
松栄堂には「変わらないために、変わり続ける」といった企業理念があります。そのポイントを伺ったところ・・・
と教えて頂きました。
②新たな出会いの場 移動販売とお香ミュージアム
変化の一例として、松栄堂は「お香の移動販売車ことことワゴン」「小さなお香のミュージアム 薫習館」など、今までにない香りとの新しい出会いの場を提供しておられます。店舗以外でもお香に触れることで幅広いお客様に知っていただけるようになったそうです。移動販売車のスケジュールはことことワゴンサイトでチェックできます。そして何とことことワゴンのテーマソングまで聞けちゃいます笑。是非ご覧下さい! ※薫習館について第四章にて説明します。
https://www.shoyeido.co.jp/kotokoto_wagon/
③手作業でお線香を作る「香房」の見学
香房ではお香の製造工程見学ができます。製造拠点は機械化を進めて生産性を向上させた香場と、職人の手で一から作る昔ながらの製造方法を残した香房の2ヶ所があります。香場では生産性が上がる半面ロスが発生します。一方手作業は材料を一切無駄にしないで使い切ることができるので、高級材料を使う商品は今でも手作業で作られているそうです。廃棄ロスをなくすなどSDGsを意識した経営をされているんですね!
実際に香房の見学させていただきましたが、スタッフの滑らかで無駄のない作業は見入ってしまうほどでした。熟練した技術があってこその手捌きにとても感動しました。香房見学は地元の小学校、修学旅行生、観光客などが参加されており、色々な人と香りの出会いの場になっています。皆様もお店にお寄りの際はぜひ見学してみてはいかがでしょうか?
※見学は平日のみ(希望日一週間前までに要電話予約)
①商品の数は…
京都本店に入店すると、まず商品数の多さに驚きます。商品の数が気になって伺ってみると、なんと店頭で600点以上、ウェブショップではさらに500点以上、全商品で合計1000点以上の商品を揃えているとのことでした!スタンダードなスティックタイプのお香はもちろん、匂い袋、扇子、お香カードなど、自分にあった商品を探せることも松栄堂の魅力の一つになっています。商品が多くて悩んでしまうぐらいですが、是非いろんな香りとの出会いを楽しんでください!
②商品の特徴は…
松栄堂は、お客様のニーズに幅広く応えている為、昔ながらのお線香や、日常で香りを楽しむお香など様々な商品を揃えています。沢山ある香りを知る、そこから好きな香りを見つけていく、これがお香の醍醐味だそうです。
その中で一番人気の商品を伺ったところ、「のきば」(お仏壇に使う京線香)や、「堀川」(白檀のまろやかな甘みが感じられるお香)とのことでした!
ちなみに堀川が人気になったきっかけになったのは、全国の旅館などで長年使っていただいており、そこから全国のファンが増えたことのことです。
最後に畑専務の一番好きなお香を伺ったところ、「微笑」というお線香でした。幼少期におばあちゃんとお仏壇の前にいた記憶を思い出すからだそうです。香りは感情と結びついた記憶を呼び覚ます鍵でもあるんですね。
③お香を購入するお客様は・・・
①香りを体験!お香ミュージアム 薫習館
薫習館は京都本店の隣に位置する、香りと人との交流の場となっているミュージアムです。畑専務に、色々なチャレンジをする中で一番苦労したものはと伺ったところ、「やはりこの薫習館の立ち上げです。社長の思い、プロジェクトメンバーの思い、業者の思いを一つの形として作り上げることがプロジェクトとして本当に大変でしたね」とのことでした。プロジェクトメンバーを中心に関係者と密なコミュニケーションを繰り返し、3年近くの年月をかけて2018年にオープンを迎えました。このミュージアムのコンセプトは「香りと出会うこと」、香り文化の情報発信拠点として様々な展示、イベントを行っています。
かおりBOX、実際中に入ってびっくり!囲われた空間でこんなにじっくり香りを嗅いだのは初めての体験でした。BOXごとに違う香りを楽しめて、まさに癒しの空間そのものでした!ちなみに個人的にかおりBOX1が1番好きです!お越しの際はぜひ香り体験を!
②こんなところに?!匂い袋のガチャ
手軽な金額で、おしゃれなお香を、楽しみながら買うことができる、なんとギャラリーの中に匂い袋のガチャがあるんです。その名も薫ガチャ!置いているのはこの薫習館のみ。私も次回来店時には必ず買いたいと思います。1ガチャ500円、薫習館に来た際は是非一度お試しを!
①出会い方を変えていく
畑専務に今後やってみたいことは何かありますか、と伺ったところ・・・
もっといろんなお客様にお香を知ってもらいたい、まだお香をつかっていないお客様へいろんな形で出会える場を提供していきたい、その思いから常に新しい取り組みをしているとのことでした。
②2112年に向かって
最後に畑専務がこんなお話をしてくださいました。
まさか最後にドラえもんの話が出てくるとは!びっくりしましたが素敵な目標をお持ちだなと感じました。未来に向かってこれからも色々な「伝統と革新」を期待させてくれる松栄堂でした。
今回畑専務へインタビューさせていただき、これからも新しいことへ果敢に挑戦していく松栄堂の未来にとてもワクワクしました!今後も一ファンとして色んな取り組みを楽しませていただきたいと思います。また何と言っても松栄堂の魅力はズバリ、好きな香りに出会えることです。今回のインタビューを通してすっかり松栄堂ファンになった私は、玄関には薄紅、リビングには花圃、バッグには匂い袋、名刺入れには紙製匂い袋、を付けて日常生活の中で香りを楽しむようになりました。在宅勤務で自宅にいることも多いので癒される時間も増えました。2歳になる息子からも「おうちいい香りするね」と大好評です笑。皆さまも香りのある暮らし、試してみてはいかがでしょうか。
■松栄堂
住所:〒604-0857 京都市中京区烏丸通二条上ル東側
TEL:075-212-5590
営業時間:9:00 ~ 18:00(薫習館は10:00〜17:00)
■松栄堂公式サイト
https://www.shoyeido.co.jp/menu.html
■薫習館公式サイト
http://www.kunjyukan.jp/
小野純二Junji Ono
福島生まれ東京在住。首都圏でビジネス拡大に向けた営業及び営業企画業務を行っています。実は副業で経営コンサル事業を行っており、週末は地域の料亭、パン屋、町工場などの中小企業の経営支援を実施しています。これからも様々な企業との出会いを大切にしていきたいと思います!