【「京もの」の魅力を調査】株式会社表現社

京都の老舗和文具メーカー
表現社さんにお邪魔してきました～！

※表現社の各種商品

１．表現社とは？

表現社さんは、1933年（昭和８年）の創業当初から絵ハガキを中心として商品開発を行い、1964年東京オリンピックや1970年第一回大阪万博の記念絵はがき・写真帖なども製作されています。また、日本の企業などが海外の取引先に送る和風クリスマスカードや和柄の便箋や一筆箋、のし袋などを手がけてこられました。
10年前（創立80周年にあたる2013年）からは、若い世代の方々にも響くような商品を新たに手掛けたいと新ブランドとして「cozyca products」をスタートされ、グリーティングカード、ブロックメモ、ふせん、マスキキングテープ等の新しい商品にもうまく活用し制作販売されています。

※初期の頃の木版刷り絵はがきセット（旧社名の『秀英堂』の文字）

※1970年第一回大阪万博の記念絵はがき・写真帖

※さまざまな紙加工技術を駆使した和風クリスマスカード

２．cozyca productsとは？！

2013年「日本で活躍している表現者（作家）の作品を、気楽に普段の生活の中で楽しめるよう商品という形で流通させ、より多くの人に知っていただきたい。作家の活動できる土壌を作りたい。」と、表現社のアートデレクター高倉さんの思いからcozyca productsはスタートされました。
作家の感性を可能な限り最大限生かし商品に落とし込めるかを重要視されており、ほとんどの場合細かな注文をせず自由に描いていただいているとのことです。
「作家のサポートをしていきたいという信念を持って始めたが、作家の皆様のおかげで成長できているので、初心を忘れることなく、持ちつ持たれつの関係でこの先も歩んでいきたい」との事でした。

※cozyca productsの各種商品

３．cozyca productsの商品とは？

時代、時代で暮らしも求められるものも変化していきますが、「cozyca products」では基本的に紙製品、紙雑貨で日常の暮らしで使うもの、そして手紙、はがきなどのメッセージを届ける時に使えるものを中心にモノヅクリをされています。
また、和風クリスマスカード等で培ってきた、箔押、浮き出し、レーザーカット等の加工技術を新しい商品にもうまく活用し制作されています。

※ブロックメモ

4種類の絵柄を1組として30組が1冊（120枚）になっています　1枚取ると柄が変わるようなっておりここでも高い製本技術を使って製作されています

※作家、西淑さんの箔押しのポストカードとレーザーカットを施した豪華なスイミーのバースデーカード
　スイミーのバースデーカードは、魚が1匹ずつレーザーカットでくり抜かれており繊細なカットが特別感たっぷりです

４．cozyca products shop HIRAETH（ヒライス）

表現社の自社ブランド「cozyca products」の直営店です。Subikiawa. 、西淑、布川愛子、中原淳一、レオ・レオニ、浅野みどり、ネクタイ、高旗将雄、日下明、柊有花など、様々な作家さんと一緒に作った生活を楽しくする紙ものや雑貨を、最新作からほかのお店ではなかなか見られない初期のものまで、多数販売されています。

※店舗写真

また、2階のギャラリーでは展覧会やワークショップなどのイベントも随時開催されています。訪問時は、cozyca products 10周年とshop HIRAETH 5周年の記念イベントとしてブランドがスタートした2013年から現在までの商品と作家の皆さんからの多くのメッセージが展示してありました

※商品に書かれているのは、作家さん達から届いた10周年のお祝いのメッセージ

※cozyca productsの10周年記念冊子と限定フィナンシェ缶

５．最後に

田中社長は「京都には本当に多くの幅広いジャンルですばらしい名産品が数多くあるが、過去2回の京ものEXPOで、『商品をはじめて見た・初めて知った』という声が多数あったので、京ものの魅力を、デジタルの力を活用して広めたい」と語っておられました。
若いＸ世代の方は、ネットから情報を取って選別をしてから、リアルに見たり手触りを体感したりというのが最近の傾向ですが、ネット情報では伝わらないこだわりの商品が多いので気になったら一度購入して使ってみて下さい。

※今回の店舗訪問で購入した扇子・付箋・ブロックメモ